2006年02月20日

意地悪な人。

昨日、ある局のアナウンサーに内定し、この春から新入社員となる
男子学生と話をしていたら、彼がこんな愚痴をこぼしていた。

『この前、内定者懇談会
(=営業、報道などセクションを超えて新入社員たちが
重役などと懇談する会のこと)が局で行われたんですけど、
そのときに社長が
【あれーー??今年、女子はアナウンサー採用したけど、
男性のアナウンサーなんて採用したかな?
君、本当にアナウンサーだったっけ?】
って言うんですよ〜!
ひどい社長っすよね!
俺、ムッとして、この会社大丈夫なのか!?って思っちゃいましたよ。』

とまあ、こんな調子である。

うーん、気持ちは分かる。よく分かる。
特に局アナというのは、アナウンス職で採用されても
何年後かに営業や広報に転属になるケースも珍しくないから
本人にしてみれば、一生懸命勝ち取ったアナウンサーとしての内定を
揺るがされた気分になったショックだったんだろう。
しかも言ったのが社長だから、けっこう信憑性もあって怖い。

だけど、そのとき私はあえて彼にはこんな話をした。

『でもねえ、そこでムッとした顔を出したら社会人失格だよ。
もしかしたら社長は、そういうことを言われたときの
キミのアナウンサーとしての対応・実力をためしたのかも知れない。
言われたことに腹を立てるよりも
どう言って切り返したら、社長も自分もうまく納まるような
答えになったか、よく考えてみなよ。
そういう困った状況を、気の利いた『ことば』で打開していくのが
いいアナウンサーだと思うなあ。
すべては、アナウンサーとしてのトレーニングだよ。』

みなさんはどう思うだろう。

アナウンサーを目指す学生さんに、
すでにアナウンサーに内定した人の
話をしても仕方がないかも知れないが
アナウンサーというのは【大人】の仕事なのだ、ということを
知ってほしい。

困ったことをいう、インタビュー相手や、一般視聴者というのは
本当にたくさんいる。
自分の機嫌が悪いとまったくしゃべらなくなるアーティストや
生放送の街頭インタビューで、変なことを言う一般の方々・・。
放送だけ見ているとカンタンにみんなしゃべってくれてるように思うが
実際の現場というのはかなりハードで
けっこう困らせられることって多いのだ。

だいたい、街頭インタビューなんて、
半分以上の人が質問に答えてもくれずに通り過ぎてしまうんだから。
(ネタ・地域にもよるけれど)

だから、ここからが大事なのだ。
そういう瞬間がアナウンサーの腕の見せ所なんである。
質問に答えてくれない人に、いかに答えてもらうか。
いやなことを言って困らせてくる相手に
いかにうまく切り返していくか。

だから
困ったことを言ったり、いやなことを言ってくる相手ほど
すばらしいトレーニング相手なのである。

アナタの身の回りにもいるのではないだろうか?
何かといやなことを言ってくる、先生・先輩・親・友人・・・。
そういう難しい、やりにくい相手をうまく言葉でかわし
その人たちを自分のペースに巻き込んで、
さらには自分の味方につけていけるようになったら
これはもう、アナウンサーどころか
どんな仕事でも通用していくだろうと思う。

逆にイヤなことを言う人、というのは誰にでもいやなことを
言っているから、苦手とされていることも多い。
そういう人を味方につけると、後々ずっと応援してくれたりするのだ。

ソムリエの田崎真也さんがおっしゃっていたが
『うるさい、難しいお客様ほど、一度信頼を得てしまうと常連客になってくれる。
いいお客はどの店でもかわいがられるが、難しいお客はどの店でもイヤがられる。
だから、そのお客様にぴったりのサービスを提供できる店は少ないから
必然的にウチの店の常連客になってくれるんですよ。』と。

一流の人のサービスの極意、というのは
普通の人の嫌がるところもケアすることにある、というワケだ。

営業の仕事でも、こういうテクニックは役立つんじゃないかな。

そう、逆境こそ、自分を育ててくれる!
嫌なことを言われたときほどチャンスだと思って
気の利く、一流の『ことば』でサービスができる
そんなアナウンサーになろう。
posted by 神戸 at 18:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/13521312

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。